807年に坂上田村麻呂よって今の地に遷座された。それまでは旧国1を挟んだ北側の本宮山で祀られていた。いつから本宮山に祀られていたのかは不明である。
祀られていたのは己等乃麻知比売命(コトノマチヒメノミコト)。
この神社は己等乃麻知神社として、後醍醐天皇の御代に遠江国佐野郡四座の一つとして知られていた。
時は流れ、武家社会、戦国時代に移り八幡神が祀られるようになると、存続を守ろうと社家たちは己等乃麻知比売命の分霊をあちこちにお祀りして守っていた。
社名は幾度か変更したが事の任八幡宮へ落ち着いたのは昭和初期。しかし平成10年まで八幡神が主祭神として祀られていた。
平成11年にようやく、再び主祭神を己等乃麻知売命を迎えるに至った。
己等乃麻知売命とは四国の天川神社にお祀りされている言霊の神様后神様である。そして春日大社の母神様にあたる。
真を知る事、言の葉で事を取り結ぶ働きをもつ神様なのである。
パワースポットとして知られている事の任八幡宮。訪れた際は「杉の大木」にお祈りするのも構わないが、主祭神のことにもそっと意識してみてはいかがだろうか。
天=時代、地=場所、人=人類(誰)。スピリチュアルに関心のある人ならこれが何を意味するかわかると思う。